毎年のことではあるがこの時期は憂鬱になる。鬱陶しいのである。所得税確定申告の作業をする季節だからである。正月が過ぎて年末調整等の事務が終わったかと思うと、この事務が待っているのである。税理士の恒例行事となっている。
資料の準備をお客様にお願いし、持ち込んでいただくかお預かりにいく、そして作業をするのである。作業が終わったらご説明と印鑑をいただくために、事務所においでいただくかこちらが出かけていくことになる。その後、電子申告をして書類をお返しすることになる。これがこの時期にかなりの分量を集中して行うのである。
法人税の申告は、決算期がまちまちであるため、全てが集中する事はないが、所得税の確定申告は暦年の数値をまとめて、2月16日から3月15日までに一斉に申告するように定められているのである。今年はコロナ禍のため国税庁は申告期限を1ヶ月延ばしたので、幾らか余裕が出ることにはなったが、鬱陶しい感覚には変わりはない。
お客様のところへ資料をお預かりに伺ったとき、庭の梅の花は硬い蕾を抱えており、申告が終わってお返しに上がった時は満開になる。毎年のことながらそういう体験をしているが、その梅の木を見るたびに、ああ、またこの時期が来たんだなと思ったものである。この確定申告の時期は、ちょうど冬から春へと移り変わる時期である。
この時期を過ぎれば本格的な春が待っている。この時期を過ぎれば楽になる。そう思って毎日を過ごすしかない。