魚心ありて・・・水心

ふるさと納税

納税者が国等に寄付をすれば税が優遇される。田舎から出て功成り名を遂げた人がふるさとに寄付をする。そういう方は税の優遇など眼中になく、ただ一筋ふるさとへの恩返しなのである。

ふるさと納税という言葉がある。居住者は自分の居住しているところで、納税をするのが基本であり、ふるさとに納税したくてもそれはできない、だから寄付となる。ふるさと納税は納税ではなく寄付なのである。

寄付を受けた自治体側はお礼をする。その返戻品については各自治体で趣向を凝らしたものとなって競争状態にある。寄付する側はその返戻品の内容を見て、何処に寄付するかを考える。そのような構図になっているのが今のふるさと納税なのである。本来のあり方からすれば随分といびつなものとなってしまった。

そこで国は考えた。平成31年度税制改正で一定の基準に適合するもののみを税優遇しようというのである。返戻品が高額品など行き過ぎたものとなってしまったため、是正しようとの動きになったのは頷ける。魚心、水心あまりにも亢進しすぎた結果といわざるを得ない。