空き地が増えた

空き地

おや、ここが空き地になっているぞ。ハテ、ここには何があったっけかな・・・?。 齢とったせいもあるが、前は何があったかなかなか思い出せない。そういう思いをすることが最近多くなった。

去年の熊本地震からはや1年3ヵ月、復興は進んできているが、今も仮設住宅に居住している人は1万人を超すという。震源域の益城町、熊本市内のあちこちで建物の取り壊し撤去が続いている。

ある調査によれば、この度の地震による住宅の被害は、全壊が8千棟、半壊が3万棟、一部損壊が14万棟と言われ、その内公費解体の申請数が3万3千棟、既に解体が終了したのが2万棟、解体が済んだ割合は60%に上ると言われている。かなり進んできていることは事実である。

市内を車で走ってみても、そこここに更地になったところが見受けられる。密集した市街地に空き地が出現することについては、新鮮さを感じ歓迎する思いであるが、一方では、そと見には無事に見えても地震の被害を受けていたのかとも思い、あらためて地震の被害の広範さを感じさせられるのである。

家屋を解体せざるを得ないこということは断腸の思いであろう。建て替えるなど今後の発展的な行為の過程であれば気も休まるが、ただ取り壊すだけということであれば何かもの悲しい。

取り壊しは公費でできても、再建は自費になるのであるから、経済的な面でも再建は生易しいものではない。中には取り壊して駐車場にするむきも多いに違いない。

取り壊しただけではどういう意図なのかは分らないが、あと半年か1年たてば成り行きで結果がわかる。復興へと繋がる動きになることを祈るものである。