表彰旅行はあの台湾だった

台湾

ある団体のキャンペーンで基準をクリアしたので表彰旅行に招待された。行き先はあの台湾である。台湾はこれまで私的に2回行っている。

1回目は5年前の正月、2回目は半年前の秋だった。前回は3泊4日、熊本・高雄直行便で高雄に飛び、高雄泊。翌日市内観光の後、新幹線で台北に上り、台北で2泊。市内観光し、九份まで足を伸ばして翌日高雄に戻り、帰熊したものだった。

今回は4月晩春。福岡から台北に飛び、台北に2泊し帰国するという型としては簡易なものであった。簡易型ではあるけれど密度は濃く、宿泊は「オークラプレステージ台北」、高級ホテルでウォシュレット付きだった。朝食はホテルのバイキング、昼食、夕食は高級レストランが準備されていて、食欲と満足感を満たすには十分であった。主催者の気遣いと企画した旅行社の力量を感じたものであった。

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観光は、初日、定番の故宮博物院、忠烈祠での衛兵交代式見学。今回の故宮博物院は、これまでより空いていて、人気の高い白菜、豚の角煮などゆっくりと見ることができ、写真もゆとりを持って撮れた。

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二日目は列車で花蓮に下り、バスでタロコ峡谷を巡り、大理石工場を見学、アミ族の舞踊を見た。最後に踊りの場に引っ張り出され、踊り子と一緒に写真を撮られた。どうするのかと見ていると、その写真を大理石の皿のようなものに貼り付けて、400元で売り付けるというものだった。お土産としてはなかなかのもので、アイデアと手際の良さに感心したものである。

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その夕べは、シェトランホテルの「辰園」にて宮廷料理を味わった。広い個室に入ると楽団が演奏を開始、給仕人は宮廷服を着用するなど趣向を凝らしていた。

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食事が始まる前にメイン料理の子豚の丸焼きを見せてくれた。大半の者がカメラに収めたところで回収されたが、各人の皿に上った子豚は2センチ角の薄い皮だけで、中身はついぞお目にかかれなかった。あれだけの店なれどこういうものかと、寂しくなったものである。

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翌日、総統府の館内を見学したが、これが全くの期待はずれで、事前の厳重な手荷物、パスポートのチェックなど、あれはいったい何だったのかのかと思うほどの内容のなさであった。

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その後、行天宮へ行き、占い横町で手相を見てもらった。前回は手相を見てもらわず、心残りだったので、今回は、迷う事なく見てもらった。料金は1000元、約4000円である。若干高いかと思われたが観光である。そういうものだと思って支払った。

占いの結果は、まあまあ満足のいくものであったが、それにしても、老い先の人生はそう長くは無いのに、手相で確認したいこととは何であったのか。何か迷いを感じているのか、未だ若いのか、後から考えれば不思議な事だった。

そういえば、所見に優柔不断とあった。自分では決してそうではないと思っているのであるが、そういうものが心の奥底にあって、それが占いに向かわせたのであろうか。

この占いは、結果として、私に心の安寧をもたらした。占いは占いであって厳しい事は言わないのであろうけれども、そういう心持ちにさせてくれたこの占いが、今回の旅行の中で最も意義のある事になったように感じられるのである。